シーバス用のルアーとしては「ミノー」と同じくらい使用頻度が高く、実績も折り紙付きのルアー。それが今回紹介いたします「バイブレーションルアー」。
圧倒的な飛距離とアピール力で広範囲の魚を狙うことができ、多くの釣り場・シチュエーションで活躍してくれること間違いなし。
今回はシーバス狙いなら必ず1つは持っておきたいルアーである「バイブレーション」の、基本的な使い方とおすすめ3選を紹介していきます!
目次
【バイブレーション】ってどんなルアー?
「バイブレーションルアー」とは、ラインを巻き取ることによって起きる水圧で、ボディが振動(バイブレーション)しながら泳ぐルアーのことです。
今回はシーバスをターゲットにした記事になりますが、シーバスに限らず青物・フラットフィッシュ・ライトゲームなどでも頻繁に使用され、今のルアーフィッシング界において無くてはならない存在でもあります。
ただ巻くだけでもシーバスがよく釣れるので、初心者の方の初めてのルアーにも最適。
1つ持っておけば必ず役に立つルアーですので、初心者の方はぜひ1度使用してみてください!
バイブレーションのメリット・デメリット
バイブレーションの特徴としては、ボディ自体が小柄で比重の高いものが多く、飛距離が抜群に良い事。また、「振動」という極めてアピールが強いアクションを持ち合わせていることから、広範囲の魚を寄せることができ、活性の高い個体を即HITに引きずり出すことができる。
その反面、比重が高いためルアー自体の沈下スピードが速く、釣り場の水深によっては「根がかり」が多発。また、居着きの個体がメインとなるフィールドでは、スレ(ルアーに対する魚の反応が薄くなること)やすくなってしまう場合もあるという、一長一短なルアーです。
・飛距離が抜群なので、他のルアーでは届かない場所やオープンエリアも探ることができる。
・アピール力が高く、活性の高い個体を引きずり出しやすいので、短期決戦に強い。
・慣れてくれば表層からボトムまでの、全層を探ることも可能。
・ルアー操作に慣れないうちは「根がかり」しがち。
・回遊がメインではないフィールドでは魚がスレやすくなる。
・リーリングが単純に疲れる。
バイブレーションの有効な場面や場所
バイブレーションが有効な場所といえば
・大型河川
・磯
・サーフ
などの水深があるオープンなエリアが真っ先に挙げられる。
もちろんその他の場所でも使えるルアーなのだが、上記のような広い釣り場においては持ち味の飛距離とアピール力で、他のルアーでは届かない深みや沖の潮目を攻めることができるからだ。
特に、初めて来るような場所ではシーバスが居着く「地形変化」や「障害物の有無」が把握できていない場合が多いので、広範囲にアピールできるバイブレーションは先発にもうってつけ!
また、これ以外の「小規模河川」や「港湾部」においてもバイブレーションが有効な状況、例えば
・朝/夕マズメ
・釣り場にベイト(小魚)が入っているとき
のようなシーバスの活性が高まりやすい状況では、バイブレーションが有効になるケースが多いのでぜひ投げてみてください!
バイブレーションの中にも種類がある
バイブレーションとひと口に言いましても、その中でも素材や構造の違いでいくつかの種類に分けて説明されることがあります。
大きく分けると3種類に分類することが出来ますので、ここではそれぞれの特徴を簡単に説明していきましょう。
中空タイプ
ボディ内部が「空洞」になっているタイプ。他のバイブレーションに比べて、表層やシャローレンジでも使いやすい。
また、ボディ内部に音を発生させる「ラトル」を入れたものや、中空ならではの「クリアカラー」もラインナップされていたりと、特徴のあるルアーが多いです。
その反面、飛距離は他の2種類に比べると劣りますので、飛距離をそこまで求めない「港湾部」や「ボートからの障害物撃ち」などのピンポイント撃ちがおすすめ!
ソリッドタイプ
シーバス用のバイブレーションといえばこのタイプが主流。
中空タイプとは逆に、中身が詰まっているので飛距離が出やすく、表層からボトムまでそつなくこなせる万能タイプ。
初心者の方は迷ったら、このタイプがおすすめですよ。
鉄板系
名前の通り鉄で作られたバイブレーション。
比重が高く、小型化されたボディのおかげで圧倒的な飛距離を出すことができ、今や陸っぱりからのシーバスゲームには無くてはならない存在。
他の2つに比べて振動も強めでアピール力が高く、フラッシング効果も高いことからデイゲームでよく使用されるルアーです。
注意点として沈下速度が非常に速いので、水深があまり無いポイントでは適切なウエイトを選ばないと「根がかり」を起こしやすいので気を付けてください。
【バイブレーション】の基本的な使い方
バイブレーションは巻くだけでルアーが勝手にアクションを起こしてくれるので、「ただ巻き!」だけで簡単に釣れる!という所が人気のルアーです。
もちろんそれだけでも十分釣れるルアーだということは確かなのですが、「ストップ&ゴー」や「リフト&フォール」といったアクションを織り交ぜることで、「ただ巻き」だけでは反応してこない魚を引き出し、さらに釣果を伸ばすことも期待できます!
シーバス初心者の方はぜひ覚えておきましょう!
ただ巻き
全てのルアーの基本であり、バイブレーションではこの「ただ巻き」がメインのアクションとなります。
コツとしてはルアーが同じレンジ(水深)を泳いでくるようにイメージすること。
そのためにはロッドの角度や水深に合わせたルアーウエイトの選択が必要になり、リーリングの速度も一定に保つ必要があります。これらは根がかり防止対策として必須テクですので、早めに感覚を掴みましょう!
ルアーをある程度自分の想像通りに泳がせることができるようになったら、高速巻きやルアーが振動するかしないかくらいの遅巻きなどいろいろ試してみて、魚がその日、反応しやすいスピードを探ってみてください。
ストップ&ゴー
「ただ巻き」の派生アクション。
リーリングの途中で「止める」→「巻く」→「止める」→「巻く」を繰り返す動作のこと。
上で説明した「ただ巻き」の最中に、突然ルアーが停止することで
とシーバスが思い(実際どう思っているのかは知りません)、ルアーに喰いついてしまうというイメージ。
いわゆる「食わせの間」というもので、この「止めた瞬間」や「ストップからの巻き始め」でHITすることが実際に多く、魚に対して「確実に有効なアクション」になっているということは感じられます。
止める時間は一瞬だけ止めたり、数秒止めてしっかりとフォールさせてみたりと色々と試してみて魚の反応を探りましょう!
リフト&フォール
上の図のように、ルアーをリフト(上昇)後にフォール(下降)させる動き。
リフトの方法はロッドを立ててのリーリングでも、ロッドを煽って一気に上げる方法でもどちらでもOKです。
フォールの際は基本的に糸ふけを巻き取って、テンションフォールで落としていきます。
フォールの途中もしくは着底後にアタリが出やすく、「ただ巻きで全く反応が得られない!」という時に意外とこのアクションには反応が出たりすることがあるので、ただ巻きで成果が得られないときはぜひ試してみてください。
リフトとフォールそれぞれの感覚を短くしてワンピッチジャークのようにするのも有効ですが、テンポよくしないと糸がらみが連発しますので気を付けてください。
バイブレーションを使う際の注意点
根がかりに注意
バイブレーションを使ったことがある人なら、一度は経験があるであろうトラブルが「根がかり」。
比重が高いが故に、沈みが早く浮き上がりにくいという特性を持っているため、他のルアーよりも根がかりを起こしやすいのです。
対策としては
・釣り場の環境(水深・流れの速さ)に合ったルアーウエイトの選択
・ボトム環境の把握
です。
まずは適正なルアーウエイトを選ぶこと。
水深が1m以下のシャローポイントで30g近いバイブレーションを使えば、並みのリトリーブスピードでは海底スレスレしか泳がせず、ちょっとした起伏やストラクチャーで簡単に根がかりしてしまいます。
慣れた方でしたらこのような組み合わせでも根がかりすることなくルアーを通すことができますが、それも2つ目に書いた「ボトムの状況を把握している」ということが前提での話。
慣れない初心者の方が水深に対して重すぎるルアーを使用すると、かなりの確率で根がかりを起こしてしまうと思いますので、釣り場の環境に合ったウエイトのルアーを使うようにしてください!
次にボトム環境の把握ですが、これは周りにいる地元の釣り人に情報を貰うか、「フックを外したルアー」もしくは「オモリ」で1度ボトムを通してみることで大まかな状況は把握できると思います。
事前に根がかりしそうなポイントが分かっていれば、そのポイントではロッドを立てる・大きくジャークさせるなどの対策が出来ますので、根がかりのリスクはかなり軽減されるかと。
とにかく1番の根がかり対策は、「自分の思い通りにルアーを動かすことができるようになること」ですので、その辺を意識してこれから釣りに臨まれると上達が早いでしょう。
糸がらみ
バイブレーションルアーのもう1つの悩みがコレ。「エビる」ともいう。
主にルアーの着水時やフォール中にリーダーがフックと絡んでしまい、まともにルアーが泳がない状態になること。この状態になると回収の際、もろにルアーが水圧を受けながら帰ってくるので回収するのも一苦労。
特に強風時や流れが速いとき、またトリプルフックのバイブレーションで起こりやすいので注意が必要だ。
対策としては、「着水直前にサミング」「テンションフォール」「トリプルフックは真ん中のフックを外す」などなど。
着水直後にも1度しっかりとテンションをかけてやるのも有効。また、ボトム着底後もすぐに巻き始めないとここでも糸がらみが発生しやすいので、着底が分かりやすくかつ、すぐにルアーアクションに移ることができるテンションフォールがおすすめです。
初心者におすすめのバイブレーション3選!
【コアマンIP-26】
鉄板系バイブレーションで有名どころといえば、コアマンの「IP」。
圧倒的な飛距離もさることながら、強波動・フラッシングによる集魚効果も高く、最近人気なデイシーバスでの実績も抜群なルアー。
お値段が少し高いのがネックだが、安定した飛距離と強いアピール力は鉄板バイブレーションの中では随一なので、ルアーの扱いに慣れてきた(ロストしなくなったら)方はぜひ1つ購入してみてください!
「こんな高いルアーは怖くて使えない!」という方は、JACKSONの「鉄Panバイブ」が値段も手ごろで使いやすいのでおすすめです。
SHIMANO 「EXESENSE Salvage Solid」
SHIMANO HP引用
シマノから発売されている「サルベージ ソリッド」。
こちらは金属ではなく樹脂製のボディで、特徴としては立ち上がりの反応が非常に良く、低速リトリーブでもしっかりとアクションしてくれる。
また、引き抵抗が非常に軽いので長時間の釣りでも疲れにくい。キールヘッドを採用していることにより、糸がらみに対する対策も考えられているところが初心者には嬉しいポイントですね。
Bass Day 「レンジバイブ」
大概の釣具屋で取り扱われているベストセラー商品。
サイズ・カラーが豊富で、金属ボディの「レンジバイブ アイアン」も発売されている。
実績も申し分なく飛距離・操作性といった総合力も高いルアーですので、ルアーボックスに1つ入れておくと重宝しますよ!
まとめ
シーバスフィッシングに必須の「バイブレーションルアー」のご紹介でしたが、いかがでしたでしょうか?
「バイブレーションルアー」はルアーボックスに1つ入れておけば必ず役に立つルアーですので、ぜひ皆さんも色々なバイブレーションを使ってみてお気に入りのルアーを見つけてください!
それでは!
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